保存していたじゃがいもが緑にうっすら変色していることがありますが、あの状態のじゃがいもは食べても大丈夫なんでしょうか?
結論からお伝えすると、じゃがいもの緑化がうっすら程度であれば食べられる可能性が高くなります。
緑の部分を皮ごと厚めにむいて、中の色が普段見慣れている白っぽい状態であれば調理して食べても問題ないでしょう。
ただし、新じゃがなど小さめのものがかなり緑色になっている場合は食べられないことが多いので、食べずに処分するようにしましょう!
記事本文では、さらに詳しくお伝えしながら、じゃがいもを緑化から守るための保存方法などについてもまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてださい^^
じゃがいもが緑にうっすら変色している場合の対処法?
ご存知の通り、じゃがいもが緑色になるのは太陽の光をたくさん浴びてしまった結果、じゃがいもが「ソラニン」という毒素を生成してしまうからです。
ソラニンは苦味が特徴で、大量に摂取すると健康に悪影響を及ぼす恐れがあることで知られています。
では、緑色になってしまったじゃがいもはどう扱えば良いのでしょうか。
まず、じゃがいもが緑にうっすら変色している程度であれば、皮を厚めにむいて緑色の部分をしっかりと取り除けば、中の白い部分は安心して食べることができます。
うっすら緑色をしている部分を見つけたら、じゃがいもの芽を取り除き、緑に変色している周辺を厚めに剥いてみましょう。ピーラーで同じところを何度か剥けばOKです。
さらに、全体の皮を剥いて緑の部分が残っていないかをチェックすることが大切です。
もし皮を剥いた後もじゃがいもが緑色であれば、そのじゃがいもは食べることを避け、廃棄するようにしてくださいね!
例外として、こうした緑がかったじゃがいもについては、念のため子どもやお年寄り、体調の悪い人には食べさせない方が良いかと思います。
健康な人であれば問題ないとしても、万が一を考えるとその方が安全ですので。
一方、全体が濃い緑色をしているじゃがいも、特に小さくて全体が濃い緑色のじゃがいもは食べずに処分するのが正解です。
こういう状態のじゃがいもは中まで緑色になっている可能性があり、安易に食べてしまうと健康を害するおそれがあります。
また、うっすら緑色程度のじゃがいもを食べてみて、苦みを感じた場合なども食べるのをやめておきましょう。ひょっとしたら緑色の部分が残っていたのかもしれませんので。
かなり緑色のじゃがいもを食べると起こる危険性について
ここからは、緑化したじゃがいもを食べてしまったらどうなるのか?という疑問について見ていきましょう!
緑色のじゃがいもを口にした後に、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が現れることがあります。これらはソラニンによる食中毒の典型的な症状です。
農林水産省の情報によると、ジャガイモの可食部分には平均でソラニンやチャコニン(ソラニンと似たような毒素と考えてください)が100gあたり7.5mg含まれていますが、光に当たって緑色に変わった部分ではその量が100gあたり100mg以上に跳ね上がるとのこと。
具体的には、体重50kgの人であれば、ソラニンやチャコニンを50mg摂取すると症状が現れる可能性があり、150mg~300mgを摂取すると危険な状態になる危険性があるようです。
ただ、この件に関しては過度に心配する必要はありません。
と言うのも、実際には中サイズのじゃがいも1個が約130g前後なので、大人が緑色のじゃがいも2~3個を食べたとしても危険なレベルには至らないことが多いと考えられるからです。
また、これはじゃがいもの全部が緑色であった場合の話で、実際にはもっとたくさん食べなければ重症にはならないとされています。
もし緑色のじゃがいもを食べてしまった場合、まずは多量に摂取したかどうかを考え、多量であれば速やかに医療機関に相談してください。
少量であれば水を多く飲むことで体内の毒素を薄め、症状を軽減させることが期待できますが、症状が重い場合はやはり医療機関を受診することが重要です。
食中毒はおそろしいので、安易に考えず症状が出たら必ずお医者さんに診てもらってくださいね!
補足になりますが、緑色に変わったじゃがいもに関していくつかの間違った認識があります。
例えば、緑色に変わったじゃがいもを水にさらしたり、加熱することで安全に食べられるようになると考える人もいるようです、この認識は誤りです。
ソラニンは水溶性であるため水にさらすことで多少は抜けますが、それだけで完全に除去することはできません。
また、ソラニンは加熱しても分解されないため、加熱調理しても含有量を減らすことはできません。
なので、じゃがいもの緑の部分はやはり完全に取り除いてから食べる必要があることを覚えておいてください(´・∀・)ノ゚
じゃがいもが緑化しないための保存方法について
最後に、じゃがいもの緑化を出来るだけ防ぐための保存法についてお伝えしておきますね。
繰り返しになりますが、じゃがいもが緑色になってしまうのは、太陽の光を浴びてしまうことが原因です。
日光を浴びた量が少なければうっすらした緑色くらいですみますが、たくさん浴びてしまうと中の方まで緑色になってしまうことになります。
要するに、じゃがいもを緑色にしないためには、太陽光のあたらない場所に保存することが絶対条件になります!
前置きが長くなってしまいましたが、詳しく見ていきましょう。
冷暗所で保管する
じゃがいもの保存は直射日光や温度が高い場所は避け、できるだけ暗く涼しい場所に置きましょう。
例えば、日光の届かないキッチンの棚の奥や床下収納などが理想的です。温度は4~10度くらいが望ましく、高湿度を避けるために通気性の良い袋や容器に入れておくと良いでしょう。
難しいのは冷暗所だと思っていても、実は時間帯によっては日光が当たっていたなんてことがあることです。
また、プラ製の保存ボックスなどに収納する場合は、日光を通さない色のものを選ぶようにしましょう。
わたしは半透明の収納ボックスに入れていて、見事にじゃがいもが緑化してしまいました…(´Д`。)
じゃがいもを分けて保管する
じゃがいもと一緒にリンゴなどの果物を保管すると、果物から出るエチレンガスがじゃがいもの老化を早め、ソラニンの生成を促してしまう可能性があります。
なので、可能な限りじゃがいもは他の野菜や果物と分けて保管するよにしましょう!
あまりないパターンだとは思いますが、バナナもエチレンガスを出すので注意してくださいね。
芽や傷みのチェックを定期的に行う
保管中のじゃがいもは定期的にチェックし、芽が出ているものや傷んでいるものは取り除くようにしてください。
芽をつけたじゃがいもや傷んだじゃがいもはソラニンが多く含まれているため、そういった個体は早めに処理することが重要です!
まとめ
ということで、じゃがいもが緑にうっすら変色した場合の対処法についてお届けしました。
じゃがいもの緑化がうっすら程度であれば、厚めに皮をむけば白い部分が見えてくることが多いので、その部分を全て取り除けば食べることができます。
一方、うっすら程度ではなく、全体が濃い緑色になっている場合は中の方まで緑化している可能性があるので食べずに処分するようにしましょう。特に小さくて濃い緑色のじゃがいもには要注意です!
また、緑化したじゃがいもは健康な大人だけで食べる方が無難だと思います。小さな子供やお年寄り、体調の悪い人が食べた場合、緑の部分の取り残しなどがあれば危険です。
これは十分考えられることなので、気にとめておいてもらえると嬉しいです。
じゃがいもを緑化させないためにも、日光の届かない場所でしっかり保存してくださいね!