今回は、桃が渋い場合は食べても大丈夫なのか?という疑問についてお届けします!
口の中でとろけるような甘さを想像しながら食べた桃が、どういうわけか渋かったりすることがあります。場合によっては苦いと感じる人もいるかもしれませんね。
こういう渋い状態の桃はそのまま食べても大丈夫なんでしょうか?
結論からお伝えすると、桃の渋み(苦み)の原因は「タンニン」というポリフェノールの一種なので、食べてしまっても体に害があるわけではありません。
要するに、桃が苦いのは腐っているからではないのでご安心ください!
記事本文では、桃の渋み成分についてさらに詳しくしながら、
- 桃が渋くてそのまま食べられない場合の対処法(渋み抜き)
- 触らないで判断する美味しい桃の特徴と見分け方
などについてもお伝えしているので、桃はよく買うけど渋みに困っているという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
桃の渋いのは食べても大丈夫!苦みの原因もタンニン!
冒頭でもお伝えした通り、桃が渋いのは果肉の中にポリフェノールの仲間である「タンニン」という成分が多く含まれているのが原因と考えられています。
タンニンはぶどうや緑茶などにも含まれている自然な成分なので、摂取したからと言って体に悪影響を及ぼすようなことはありません。
特に見た目や香りに問題がなく、ただちょっと渋いという場合は腐っているわけではないので、捨てないようにしましょう!
それでは、どうして桃は苦み成分であるタンニンを増やしてしまうのでしょうか?
これには以下のような理由が考えられます。
桃のストレスがタンニンを増やした
特にストレスを多く受けた桃は、その中のポリフェノールが増加する傾向にあると言われています。
桃にとってのストレスは、過剰な雨や逆に少な過ぎる雨など、不適切な気象条件から生じます。人間と同様に、桃も理想的な環境でなければ健やかに育ちにくいということですね。
例えば、水不足で土がカラカラに乾燥している状態で、いきなり大雨が降ってくると、桃は「それ来た!」とばかりに水をグングン吸い上げてしまいます。
でも、一度にそんなに大量の水を吸い上げてしまうのも桃にとってはストレスになります。
このようなことが重なると、そのストレスが原因で桃の中にタンニンが増えてしまうという流れです。
未熟な桃の中にも渋いものがある
また、完熟前に収穫された桃もしばしば渋くなることがあります。
桃は完熟すると非常に甘く美味しくなりますが、その状態は非常に短いため早めに収穫されることが一般的です。
しかしこのタイミングがずれると、未熟で硬く、甘みが足りないことで渋みが残ってしまうことがあるんですね。
早生品種はもともと苦みが強い
これらの理由以外にも、桃は品種によっても味が異なります。中でも、早生品種は特に苦みを感じやすいことがあります。
具体的には、早生品種のひとつである「ひめこなつ」は、苦みが強めなので選ぶ際には少し注意が必要です!
桃が渋い・苦い時の対処法!渋み抜きのテクニックを解説!
ここからは、桃の渋みや苦みを少しでも弱くする渋み抜きのやり方について解説していきますね!
薄い塩水につける
桃の渋みを軽減する方法としてまず試したいのが、非常に簡単な「塩水に浸す」です。この方法は誰でも簡単にできるので、一番最初に試してもらえればと思います^^
ただ、この方法では桃の渋みは軽減されますが、桃の甘みが強くなるわけではない点に注意が必要です。桃本来の甘さを引き立てるためには、加熱するなどの他の方法がおすすめです。
追熟させる
桃は傷みやすい果物なのであまり追熟には向きませんが、少しの間であれば試してみる価値はあります。
桃の場合は追熟させても甘みは強くなりますが、柔らかくはなるので多少食べやすくなるかもしれません^^
桃の追熟方法は非常にシンプルで、桃を新聞紙でやさしく包んで室温で保管するだけでOK。
ただし、室内の温度や環境によっては桃がすぐに熟してしまうこともあるので、過熟や傷みを避けるために毎日桃の状態を確認するようにしましょう。
桃が良い感じに柔らかくなってきたら、冷蔵庫で冷やして美味しくいただきましょう♪
加熱して渋みを抜く
桃の渋みや苦みは加熱することでかなり軽減させることができます。果物を煮て作るスイーツと言えばやはり「コンポートが」一番おすすめです。
コンポートとは果物を砂糖で煮たデザートで、果物の風味を楽しみながら保存性も高めることができます。
また、コンポートにした桃はアレンジの幅も広いので、いろんな食べ方を楽しめる点もグッドですね!
コンポートはそのままでも美味しいですが、アイスクリームやレアチーズケーキと合わせると一層楽しめます。
特にバニラアイスクリームに添えると、桃の甘さとアイスのクリーミーな味わいが絶妙にマッチするのでかなりおすすめです(●´艸`)
コンポート以外にもジャムにするのも良いですね。甘さを調節できるので好みの味に仕上げることができます。
火を通したくない場合は、スムージーの材料として使うのもアリです。乳製品を入れれば渋みや苦みがわかりにくくなるので、渋い桃でも美味しくいただくことができるはずです♪
美味しい桃の特徴と選び方!買う前にチェックしてみて!
最後に、美味しい桃の選び方のコツについて補足しておきますね!
桃はあまり触らない方が良い果物なので、目で見て判断できるポイントについてまとめていきます。
これらを知っていれば、簡単に美味しい桃を見分けられるので、ぜひ覚えておきましょう^^
黄色い部分が濃く、赤い部分は鮮やか
桃の色は甘さを知る重要な手がかりです。良質で甘い桃は、基本的に黄色い部分が濃く、赤い部分が鮮やかなのが特徴です。
黄色が濃いというのは、果実がしっかりと熟して糖度が高まっている証拠。
特に、底の部分まで黄色い色が濃いものを選ぶと、全体的に熟していることが多いと言われています。また、赤い色は太陽の光をたくさん浴びて育った証拠で、これも甘さに直結します。
色の濃さと鮮やかさを見ることで、甘くて美味しい桃を見分けることができますよ!
丸みを帯びてふっくらした形
形も桃の選び方において非常に重要です。質の良い桃は丸みを帯びて、全体的にふっくらとしているのが特徴です。
特に甘い桃は、丸みがある中でやや平らな形をしていることが多く、これは果肉がぎっしりと詰まっているサインとなります。
産毛が少なめ
桃の表面には独特の産毛がありますが、この産毛の量も熟度の指標になります。甘くて熟した桃は、表面の産毛が少なめなのが特徴となります。
逆に、産毛がたくさんあるというのは、まだ完全には熟していない可能性があります。産毛が少なく、表面が滑らかに感じる桃を選ぶと、食べ頃で甘みが増していることが多いですよ。
果点が浅い
また、果点(桃の表面の小さなくぼみ)が浅いものが良質とされています。果点が浅いというのは、内部の果肉が均一に成長している証拠なので、味も均一に美味しいと考えられます。
これらのポイントを踏まえて桃を選ぶことで、より甘くて美味しい桃を手に入れることができます。次にお店で桃を買う時には、ぜひこれらの点に注意して選んでみてください^^
まとめ:桃は渋い時でも食べても大丈夫です!
桃の渋みや苦みの正体は、桃が果肉にためこんでしまった「タンニン」というポリフェノールです。
ポリフェノールは抗酸化物質と言って、体に良い影響を与えてくれる成分です。なので、このような桃を食べても全く問題ありません。
気にならない程度の渋みや苦みであればそのまま食べても良いですし、ちょっと気になるレベルなら薄い塩水につける方法を試してみてくださいね!
追熟という手もありますが、あまり効果が期待できない上に観察し続けるのが大変なので、それほどおすすめはできません。柔らかさを求める場合に試してみると良いかもしれません。
もし加熱しても良いのであれば、コンポートやジャムにして食べるのは非常におすすめの対処法です。渋みや苦みが抜けるだけでなく、好みの甘さに調節できる点もおすすめポイントと言えるでしょう。
桃の見た目や匂いに変化がない場合は腐っているわけではないので、これらの方法で美味いくいただきましょう♪